三重県御浜町の伝統工芸品「市木木綿」。たった一人の職人が、伝統を後世につなぎたい想いで挑む新たな取り組み

三重県指定の伝統工芸品を守り続ける職人・向井浩高さん。「市木木綿」の素晴らしさを伝承していくため、工場移転にともなうクラウドファンディングに初挑戦!向井さんの想いとともに、この貴重な技術を後世にもつないでいきたいものです。

目次

「市木木綿」の工場がクラウドファンディングに挑戦!

三重県御浜町市木地区の織工場でつくられている「市木木綿」。織工場の移転を余儀なくされたため「市木木綿」を織るための多額な費用が必要となり、「市木木綿を未来へ紡ぐ会」を開設しました。そして同地区内へ工場を移転するための資金を、2022年6月1日(水)よりクラウドファンディングにて募集開始。代表であり唯一の市木木綿職人の向井さんは、「発祥の地に市木木綿を残し未来へつないでいきたい」という想いを掲げ、今回の挑戦を決心しました。

またこの挑戦は、地元をはじめとしたまだ「市木木綿」を知らない方に興味を持ってもらうことも目的とされています。貴重な伝統工芸品を後世に伝えるための向井さんの挑戦を機に、「市木木綿」にぜひ注目をしてみてください!

使い込むほど手触りがよくなる「市木木綿」とは?

鮮やかな青の縞柄は「御浜ブルー」と呼ばれている

独特のやわらかい手触りが特徴の「市木木綿」。その理由は、糸と力織機にあります。糸は、引っ張ると簡単に切れてしまう国内最高級の「単糸(複数の糸をねじり合わせない一本の糸のこと)」を使用。糸本来の性質を生かし、やわらかく肌になじみやすい風合いをつくり出します。その繊細な糸を織るのが、約100年前の年代物である力織機。長く大切に使われてきた機械で織り上げる「市木木綿」は、ふわっとしたまるで手織りのような独特な質感に仕上がるのです。

縦縞が魅力的で、パリコレのデザイナーが生地の買い付けに訪れたこともあるそう。この特徴的な柄から、どこか懐かしいレトロな雰囲気が感じられませんか?ほかにも、使いやすい無地やボーダー柄などのモダンなデザインも人気。「市木木綿」の生地が使われた商品を、自分へのご褒美や贈り物にぜひいかがでしょうか。

「市木木綿」の伝統を残したい向井さんの想い

生地の独特な風合いに惚れ込み、現在も市木木綿を織り続けている向井さん

伝統工芸品「市木木綿」は、三重御浜町市木地区で明治時代から続いています。最もつくられていた全盛期には、45軒もの織元や工場があったそうです。時代が進み、昭和時代になると、繊維業界は大量生産の傾向に。そのため、伝統技術で織る「市木木綿」の工場や織元は軒並み閉鎖されていきました。そして、職人は現在向井さんただ一人だけとなってしまったのです。向井さんは隣町の熊野市で布団屋を営んでおり、最初は熊野市への工場移転を勧められました。しかし、熊野市で織られた生地は「市木木綿」ではなくなってしまうことから、市木地区内で工場を移転し、伝統を守ることに。

市木木綿に対する想いを向井さんは「市木木綿は単なる織物ではなくて、市木の歴史、紡がれてきた人々の日常や思い出が詰まっている」と語っています。地元住民でも「市木木綿」を知らない世代が増えており、今後の伝統の継続が懸念されています。明治時代から長く受け継がれてきた「市木木綿」の魅力を、未来にも紡いでいきたいものです。

クラウドファンディングの詳細はこちら

本プロジェクトについては下記をチェック。貴重な伝統工芸の未来を一緒につなげませんか。

■主催

市木木綿を未来へ紡ぐ会 代表 向井浩高

■使途

集まった支援は市木木綿を「守ること」、そして「未来へつなぐこと」に使用予定

・土地と建物の購入

・古い織り機の移転とモーター取付

・移転先の内外装のリノベーション 等

■返礼品

クラウドファンディングで初めて世に出る新しい縞「御浜ブルー」を使ったハンカチや座布団など。

10,000円以上には織工場見学ツアー付き(オンラインも可)

■期間

2022年7月20日(水)23:00まで

■URL

https://readyfor.jp/projects/ichigimomen2022

クラウドファンディングの返礼品「ハンカチ」と「座布団」
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