かつて、市街地の急速な発展によって「白い街」とも呼ばれた名古屋ですが、道路整備に合わせて街路樹の植栽に注力し、今では、市域における街路樹密度が全国の大都市でトップクラスにまでなりました。
2021年からは、街路樹の大木化や老朽化といった課題を解決し整備を進める「街路樹再生なごやプラン」も始まり、道路空間と調和した街路樹づくりが進められています。
「名古屋の街路樹」では、名古屋市内の、街路樹と街並みが調和した特徴的な風景を取り上げ、その魅力をご紹介していきます。

中村区の清正公通沿いのサルスベリ
真夏の炎天下でも、私たちを励ますように咲くサルスベリが街路樹になっているところはないかと探していたら、中村区の中村公園沿いの道が良いのではという情報を得て、早速行ってみました。

(ピンクの点線=東西3キロ弱)
詳しい場所を中村土木事務所で教えていただいたところ、「東宿町3」という交差点から名古屋駅西口近くまでの3キロ弱ほどの道沿いに、234本のサルスベリが植えられているそうです。
この道は通称「清正公通」といい、沿道には戦国時代の武将・加藤清正の生誕地(妙行寺=中村公園に隣接)もあります。

西端から東(名古屋駅方向)へ向かって歩いてみました。

毎年せん定を行なっている(中村土木事務所の方のお話)だけあって、ずらーっと並んだ木はどれも美しい樹形をしています。
サルスベリは、中国南部原産のミソハギ科の亜高木。
開花期は7月ごろから9月ごろで、漢字で「百日紅」と書くように、100日近く咲き続けるとされてます。
一つ一つの花は一日花で、次からつぎへと花が付くために、ずっと咲き続けているように見えるということです。
サルスベリ並木が醸し出す落ち着いた風情

清正公通には、中村区の文化の中心地ともいえる中村公園があります。
敷地内には、中村区出身の戦国武将・豊臣秀吉や加藤清正の関連施設ほか、図書館や小劇場を備えた複合施設「中村公園文化プラザ」などがあり、隣接地には中村スポーツセンターもあります。
沿道にはほかに、住宅や会社、商店など、様々な建物が建ち並び、サルスベリの街路樹と相まって落ち着いた風情を醸し出しています。

酷暑の中、ヒラヒラとした可愛らしい花を次から次と咲かせるサルスベリ。
高浜虚子の「炎天の 地上花あり 百日紅」という俳句にあるように、その存在感は大きく、見ているだけで、酷暑に立ち向かう勇気のようなものが湧いてきます。

太陽の光のあたり具合によって花の色が違って見えたりするのも魅力。
この木には花がたくさん付いていて、おみこしのようにも見えますね。

日の当たり方によって見え方が違う場合もありますが、花の色としては6種類ぐらいの色があるように見えました。

背景の名古屋駅のビル群がずいぶん近く見えます。
夕暮れ時に差し掛かって、少し暗くなりかけていた時間ですが、サルスベリの花はよく目立ちます。

同じく、夕暮れ時でしたので、よくせん定されたサルスベリの花が、華やかな装飾を施した街路灯のように見えました。
思ったよりたくさんのサルスベリの花を見られて、とても元気をもらえました。
とはいえ日中は暑いので、ウォーキングするなら早朝か夕暮れどきがオススメです。
バス通りでもありますので、バスに乗って観覧という方法もありますよ。
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