かつて、市街地の急速な発展によって「白い街」とも呼ばれた名古屋ですが、道路整備に合わせて街路樹の植栽に注力し、今では、市域における街路樹密度が全国の大都市でトップクラスにまでなりました。
2021年からは、街路樹の大木化や老朽化といった課題を解決し整備を進める「街路樹再生なごやプラン」も始まり、道路空間と調和した街路樹づくりが進められています。
「名古屋の街路樹」では、名古屋市内の、街路樹と街並みが調和した特徴的な風景を取り上げ、その魅力をご紹介していきます。

燃えるように赤い新芽が美しい
レッドロビンの並木道
名古屋の街を車で走っていると、中央分離帯などに真っ赤な低木を見かけることがあります。
バラ科カナメモチ属の常緑小高木「レッドロビン」です。
真っ赤に見えるのは若い葉っぱで、春先や秋、せん定した後など、季節を問わず新芽が出るそうで、赤く見える時期が長い印象です。
英語名の「レッドロビン」(レッドは赤、ロビンはコマドリの意味)は、真っ赤な新芽を「赤いコマドリ」に見立てて付けられたといわれています。
カナメモチとオオカナメモチの交配種(園芸品種)で、「セイヨウカナメモチ」という別名(日本語)もあります。
今回は、比較的長い距離にわたってレッドロビンが植えられている市道・名古屋環状線を歩いてきました。
※本記事中の写真は全て2026年4月21日に撮影したものです。

上を通っているのは、名鉄名古屋本線。
高架の向こう(北)側の中央分離帯に、赤いレッドロビン並木が見えます。

延々と続く真っ赤なレッドロビン並木。

まだまだ続いていく真っ赤な並木道。

「笠寺西門」交差点付近の中央分離帯には植栽ゾーンがなく、白いフェンスになっていました。

まるで、道路を中央で分ける分離帯にレッドカーペットが敷かれているようです。
すっくとそびえ立つ街路灯の真っ白なポールと、芝(推定)の緑色が、レッドロビンの赤色を際立たせていました。

名古屋環状線(中央分離帯)のレッドロビン並木は、約1.2キロ。
その大部分にレッドロビンが植栽されていますが、所々、芝(推定)や白いフェンスのゾーンがあります。

このエリアは緑のゾーンが長いですね。
中央分離帯の切れ目の向こう側からまた赤い帯が延びています。

この辺りは、赤と緑のストライプ模様のようになっていますね。
さまざまな角度から
レッドロビンをクローズアップ

真横から見るとこんな感じです。
外側に出ている新しい葉は赤いのですが、内側の古い(?)葉は緑色であることがわかります。

歩道橋の上から、真下にあるレッドロビンを撮影してみたら、新葉の赤色と、その下にチラチラと見える緑色の葉のバランスが、ポインセチアのようにも見えました。
真上から見ると、葉っぱがツヤツヤとしている様子もよくわかりますね。

歩道側には様々な植物が生えていて、それらと中央分離帯の真っ赤なレッドロビンを組み合わせて眺めるのも、面白いです。

特に印象に残った花たちをざっとご紹介したいと思います。
いずれも推定ですが、
上段左から右へ、コメツブツメクサ、カタバミ、シャリンバイ。
下段左から右へ、ヒメツルソバ、アメリカフウロ、シロバナマンテマ。

こちらも全て推定ですが、
上段左から右へ、シラン、キキョウソウ、ヒルザキツキミソウ。
下段左から右へ、タツナミソウ、スズラン、コバンソウ。
ほかにも、たくさんの種類の花を見かけました。
近所の住民や有志グループが植えてお世話をしているらしいものや、何も手をかけていないのにたくましく花を咲かせている雑草など、人間の事情による扱いの差は否めませんが、どの花も美しく尊いなあと思いながら、もう少し先に行ったらどんな花に合えるだろうと、ワクワクした気持ちで散策できました。

レッドロビン並木の周辺は、東海道筋の笠寺と呼ばれるエリアです。
その地名の由来となった笠寺観音(笠覆寺)の由来や、往時の様子などが、絵図(『尾張名所図会』の「笠寺」と推定)と文章で紹介されていて、この通りをより趣深く感じさせてくれます。
今回ご紹介したレッドロビンの並木道は、レッドカーペットのように見えたり、季節外れのポインセチアのように見えたり、見方によって雰囲気が変わって、不思議な空間だなあという印象を受けました。
葉が赤い時期は結構長いので、ふと思いついたら、またふらっと訪れてみたいと思っています。
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