東海さすらい旅日記【愛知県新城市】黄葉に染まる鳳来寺山表参道

 今年の紅葉は遅かった。愛知県東三河の紅葉の名所、鳳来寺山もどうやら遅いらしい。とはいえ、11月下旬。1日1日紅葉が進むであろうという半分期待と半分諦めの気持ちで鳳来寺山表参道界隈へ。

 鳳来寺山に向かう表参道の入口には五平餅や関東煮を提供する茶屋。ここは火野正平さんも「こころ旅」で訪問したという心温まる雰囲気で出迎えてくれる。

 参道を歩くと見事なイチョウの黄葉の姿が見える。紅葉への期待とはうらはらに、まばゆいばかりの黄葉が迎えてくれた。

 ここは廃校の旧門谷小学校。映画やドラマで何度もロケ地となるなど昔の面影が残されている。廃校には秋が似合う。それぞれの季節も似合うがやはり秋だな。改めてそう思った。
小学生の子どもたちが秋の校庭を走り回っていたであろう姿が目に浮かぶ。

 旧校舎では、昔を懐かしむ写真展が開催中。廊下は当時のままの懐かしい学校風景。写真のなかに、表参道入口にあった茶屋の昔の姿を見つけた。長い歴史のなかで旅人をずっと迎え続けてくれている。

 校門の前には、小川が流れ、それを跨ぐ石の橋。川に降りて、石橋を覗くと美しい紅葉リフレクション。

 さらに表参道を歩く。ここはかつて修験者たちが歩いた道。昔のおもかげが残る道の雰囲気が当時を偲ばせる。

 表参道の入口から20分ほど歩くと、鳳来寺山名物の1,425段の石段にたどり着く。ここからは紅葉の姿が見えるはずだが、どうやらこれからの様子。

 山頂へ向かう石段の途中には大木の傘杉、山頂付近には鳳来寺、鳳来山東照宮や五平餅の名店もある。子どもの頃にこの石段をおばあちゃんたちと登って以来登っていない。あの時も五平餅を食べた記憶。今回の旅はここまでだが、次はその気で山登りを。

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この記事を書いた人

愛知県豊橋市生まれ。
出版社、シンクタンク勤務を経て、現在は一般社団法人ほの国東三河観光ビューローのマーケティングディレクター。旅人総研代表。愛知大学地域政策学部非常勤講師(観光まちづくり論)。
東海地方を中心に、地域を盛り上げる観光事業や集客計画など、手がけてきたプロジェクトは数知れず。生まれ育った愛知県東三河に腰を据え、地元活性のために奔走する。また、旅人総研代表として、講演やフォトラベライター(旅するカメラマンライター)などの個人活動も実施。旅と写真とロックを愛する仕事人で、公私ともに、さすらいの旅人として各地を巡っている。

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