下呂市内をフィールドとする国際芸術祭「下呂ART DISCOVERY2026」の後編。後半はまちなかから2つの自然エリアへ。自然エリアと言ってもそれほどの距離はない。下呂温泉中心部から南飛騨健康増進センター会場まで約25分、その先の小坂の会場までさらに役20分。川沿いの道を走り、森の中をゆくドライブとしても気持ちいい。会場間には芸術祭シャトルバスも運行されており、電車利用者にはありがたい。

同センターは、様々な体験を通して健康を見つける施設。森に囲まれたエリアに建物が点在し、それらのなかでアートが展開される。メイン施設には、巨大な人物の彫刻が並ぶゾーン。巨大なピカソから等身大のボブ・ディラン、日本の著名な作家などが十数体並ぶのは圧巻だ。


温泉と森をテーマにした作品、食をテーマにした作品。それぞれがこの地で展開する芸術祭の意味を示してくれる。


屋外はまさに森林浴ゾーン。森の中にアートが点在するが、アートの楽しみと同じくらいに森林浴ウォークを楽しんだ。川の流れの音が聞こえ、まだせみの声も聞こえてきた。キノコはわが家のようにあちこちで育っている。少し歩く距離はあるが、心地よい疲労が残るウォーキングに。




最後に訪れたのは、小坂地区にある旧湯屋小学校。「みんなの学校」というテーマが示すように、いずれ壊されてしまう校舎の空間で、地元のこどもたち、住人、そして外からの参加者が一体となって学校全体を楽しもうという雰囲気がアートから伝わってくる。



体育館では、人形たちが架空の卒業式を行っている。そこに流れる「ふるさと」が涙を誘う。思い出の詰まった道具箱、実験を行った理科室、楽しみだった給食室などなど。この校舎全体が夢の玉手箱のようにアートが展開される。



下呂温泉に前泊して、2泊3日。丸1日半かけて全作品をコンプリート。ワークショップやライブなどには参加できなかったが、十分満足できる芸術祭だった。また、何年かしたらやって欲しい。その時、もう湯屋小学校の校舎は無いのだろうか。

■下呂ART DISCOVERY 2026
2026年9月11日~11月8日まで
https://gero-art-discovery.jp/
