東海さすらい旅日記【岐阜県大垣市】水の都・大垣、夏めぐり[前編]

 9月だというのに猛暑続きの晩夏の休日。青春18きっぷで豊橋から大垣へ。大垣は東海道本線の乗換駅でもあり、青春18キッパーにとっては馴染みの駅。大垣駅へ到着すると京都方面へ、名古屋方面へと足早に階段を駆け上り、駆け降りるキッパーたちの姿も夏の定番だ。その大垣は、水の都として知られる。乗換だけではもったいない。駅を出て、見た目だけでも涼感を求めて水の町を歩いた。

 大垣駅南口を出て少し歩くと水路が現れる。目的地は、松尾芭蕉奥の細道・むすびの地。この町は何度も歩いているが、いつも同じコースだ。行って帰って大体1時間。それ以外は歩いたことがない。風情ある赤い橋、水路には夏空がリフレクション。

 地下水が豊富でまちなかの各所で湧き水が出る。趣のある古い橋、その近くにとうとうと噴き出す自噴水。市民が代わる代わる水汲みにやって来る。

 水路沿いを歩いているといろいろな店に遭遇する。日本一の枡の生産地である大垣らしい枡屋さん、その名も「枡工房ますや」。

 これまでになかった古民家をリノベーションした店なども軒を連ねる。

 水路めぐりの終着点近く、かつて川湊として栄えた地には、和菓子屋とカフェの複合施設「船町ベース」も新たに誕生。

 移築された幕末の文化遺産でもある門も、人々の目に触れる。

 水路めぐりの途中には、豪快に流れ落ちる水のカーテン。この辺りは開けた空間が広がり、水の都の風景を体感できる場所。少し休憩して、折り返し地点となる奥の細道・むすびの地へ向かった。(後編に続く)

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この記事を書いた人

愛知県豊橋市生まれ。
出版社、シンクタンク勤務を経て、現在は一般社団法人ほの国東三河観光ビューローのマーケティングディレクター。旅人総研代表。愛知大学地域政策学部非常勤講師(観光まちづくり論)。
東海地方を中心に、地域を盛り上げる観光事業や集客計画など、手がけてきたプロジェクトは数知れず。生まれ育った愛知県東三河に腰を据え、地元活性のために奔走する。また、旅人総研代表として、講演やフォトラベライター(旅するカメラマンライター)などの個人活動も実施。旅と写真とロックを愛する仕事人で、公私ともに、さすらいの旅人として各地を巡っている。

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