
ギンヤンマとクロスジギンヤンマの種間雑種で、この標本は、2004年に浜松市で得られたもの
愛知県豊橋市にある「豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)」。パーク内で暮らす動物たちやのびのびと育つ植物たちの日常や季節のイベントなど、パーク内の様子を「のんほいの窓」から定期発信します!
今月は、のんほいパーク内にある豊橋市自然史博物館で開催中の企画展をご紹介。池や川のそばで見かける、あの小さな「抜け殻」が主役です。身近なようで、実はよく知らなかったトンボの世界をのぞいてみましょう。
半生をかけたコレクション!約3000点の「トンボの抜け殻」が一堂に
豊橋市自然史博物館のイントロホールで、7月12日(日)まで『世界的マニアックコレクション!?「トンボの抜け殻」展』が開催中です。展示されるのは、市内のトンボ愛好家・中岡芳彦さんが半生をかけて集めた約300種3000点ものトンボの抜け殻。日本に生息するトンボのほぼ全種を網羅しているだけでなく、外国産のものも含まれています。これだけのコレクションが一度に見られる機会は、なかなかありません。
トンボの抜け殻は、セミと同じように姿形がそのまま残るため、さまざまな研究や調査に活用できる貴重なものです。ぜひ、その膨大なコレクションを間近で体感してみてください。
トンボは自然環境の「ものさし」——抜け殻が語る生息の証拠
水陸両方の環境で生きるトンボは、自然環境の良し悪しを測る「ものさし」になる生き物です。現在、日本産のトンボの三分の一近くの種が絶滅の危機にあると言われており、その減少は著しいものがあります。
そんな中、トンボの抜け殻はそのトンボがその地に生息している証拠、つまりそのトンボが生息できる環境がある証拠として、重要な意味を持っています。小さな抜け殻が、私たちの身の回りの自然環境を映し出す、大切な記録でもあるのです。展示を通じて、トンボと自然環境のつながりについても、改めて考えてみてはいかがでしょうか。
ヤゴの形が教えてくれる「生物多様性」のふしぎ

トンボの幼虫(ヤゴ)は、種や系統、生息環境によって形や大きさがずいぶんと異なります。細長いもの、丸っこいもの、平べったいもの、トゲのあるもの——その多様な姿こそが「生物多様性」のふしぎです。
ヤゴが住むのは「水中」といっても、河川・池・湿地など環境はさまざま。何を食べるのか、どうやって身を守るのか、その答えがヤゴの形態に表れているのです。地球上の生き物が、長い時間をかけてそれぞれの環境に合った姿へと進化してきた歴史を、小さな抜け殻の数々がそっと物語っています。
圧巻のコレクションに注目!
見どころは、なんといってもその種類の多さと量です。自分が知っているトンボの抜け殻や一番ふしぎな形の抜け殻を探してみるなど、楽しみ方もいろいろ。ぜひお気に入りの一点を見つけてみてください。
夏休み前に行きたい!小さな抜け殻が語る、大きなトンボの世界
約300種3000点という膨大なコレクション、そして多様なヤゴの形が伝える進化の歴史——「トンボの抜け殻」展は、身近なようで知らなかったトンボの世界を存分に体感できる展示です。夏休み前のこの機会に、ぜひのんほいパーク内にある豊橋市自然史博物館へ足を運んで、トンボの世界をのぞいてみませんか。
『世界的マニアックコレクション!?「トンボの抜け殻」展』開催情報
会場:豊橋市自然史博物館 イントロホール
期間:開催中〜7月12日(日)
豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)
※2026年6月22日時点の情報です。紹介されているイベントはすでに終了している場合がございますので、あらかじめご了承ください。
