その独特な展示解説や小さな水族館としての展示空間が人気を集め、タケスイと呼ばれる竹島水族館が10月にリニューアルオープンした。
外観もこれまでのザ・昭和的な看板ではなく、お洒落で洗練されたイメージに変わった。嬉しいのは、そのザ・昭和な看板も残されていること。その新旧のイメージが合わさったのが新・竹島水族館。リニューアルの目玉は深海魚の大水槽。ごちゃごちゃっとした今までのタケスイにはなかったタイプの空間が出迎える。タカアシガニがわがもの顔でのし歩く。上を見上げれば、お腹を見せたタカアシガニがわれわれを見下ろしている。
大水槽を通り抜けると新登場のカピバラ園。まだ慣れないのか動きが鈍い。徐々に慣れて人気者になればいいなと。アシカエリアも拡張され、新しいプールですいすい泳ぐ。うさぎ小屋から大きな家に引っ越した子どもがはしゃいでいるようにも見える。
新設ゾーンが加わったことで面積は約2倍に。”小さな“というイメージはなくなった。それを良いと思うのか、思わないのかはひとそれぞれ。ポンプ丸出しの水族館裏側を通り、旧館に入る。
旧館はほぼそのまま残されていてほっとする。これが僕が好きなタケスイだから。もちろん、新館の良さもあるので新旧まとめての新・竹島水族館として楽しめる。
せっかくタケスイに来たので、竹島界隈を散歩する。コスモスが色を添える「海辺の文学記念館」は蒲郡と文学との関わりや歴史を知ることができる。館内から臨む竹島の姿がよい。
竹島は三河湾の観光名所。その風景のよさは言うまでもなく、橋を渡ると鎮座する八百富神社も島の森に囲まれた落ち着いた雰囲気がいい。ぶらり水族館から文学館、竹島へと半日過ごせる。秋もよいけど冬のよさもある。タケスイへ行ったら竹島周辺散策も。