かつて、市街地の急速な発展によって「白い街」とも呼ばれた名古屋ですが、道路整備に合わせて街路樹の植栽に注力し、今では、市域における街路樹密度が全国の大都市でトップクラスにまでなりました。
2021年からは、街路樹の大木化や老朽化といった課題を解決し整備を進める「街路樹再生なごやプラン」も始まり、道路空間と調和した街路樹づくりが進められています。
「名古屋の街路樹」では、名古屋市内の、街路樹と街並みが調和した特徴的な風景を取り上げ、その魅力をご紹介していきます。

※「志段味環状線」の「下志段味橋南」交差点北から「西の原橋」辺りまでのピンク色の点線部分
街路樹にジュウガツザクラ
街路樹でソメイヨシノを植えているところは市内でも数多くありますが、冬に咲くサクラ(シキザクラ、コブクザクラなど)を植えているところはないかと探していたら、守山区に数カ所ジュウガツザクラの街路樹があることがわかり、その中の一番北にある志段味環状線のジュウガツザクラ並木を訪ねてきました。

道の両側には大型店舗や飲食店が並び、車の往来が多い生活道路といったところです。

「ジュウガツザクラ」という名札が付いている木がありました。
紅葉した葉っぱが残り、花も咲いています。
ジュウガツザクラは、マメザクラとエドヒガンを掛け合わせた園芸品種で、江戸時代に作出されたと伝わります。花の色は白〜淡紅色、花びらは10枚〜16枚と、半八重咲きや八重咲きが主流。
春と秋の二季咲きとされますが、実際には9月下旬ごろから4月上旬で断続的に(厳冬期を除く)咲き続けるようです。
旧暦の10月(現在の11月)ごろに咲いている様子が人目をよく引くため「十月桜」と呼ばれるようになったといわれています。
ここのジュウガツザクラは全部で40本ほどありましたが、よく咲いている木もあれば、つぼみがたくさん付いている木、紅葉した葉がまだ落ちずにたくさん残っている木など、木の大きさや状態はバラバラで、見ていて飽きません。

花の色は全体的に淡紅色で、小ぶりの花がたくさん咲いています。

ざっと見たところ、この木に咲いている花はないようでした。
同じ品種だけど、単一ではない花の姿

よく見ると、同じ気に咲いているのに、花の色は白と淡紅色がありますね。

この花は少し濃いめのピンク。日が当たると、花も温かそうに見えます。

こういう咲き方をする花、春に咲くソメイヨシノなどでも、よく見かけますね。きれいなピンク色の花です。

背景の夕焼けと相まって、心強いような存在感があります。
花の色や開花期に幅があるジュウガツザクラは、気候や環境によって見ごろ(開花のピーク)も年ごとに違うと聞いたことがあります。
今シーズンのピークはいつなのかわかりませんが、(取材日の2024年12月26日は)まあまあたくさんの花が見られた方なのではと思います。
寒さが厳しくなっていくこの時期に、街路樹でこんなにたくさんのサクラが見られるとは思っていなかったので、なんだか温かい気持ちになれました。距離にすると片道0.5キロほどなので、歩きやすいと思います。
皆さんも散策してみてはいかがですか。
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