東海さすらい旅日記【三重県明和町】広大な史跡ロマン、斎宮跡

 名古屋から近鉄電車に乗り、伊勢志摩方面へ向かい松阪を過ぎたあたりになると、左手に広大な史跡跡が見えてくる。斎宮駅で降りると、そこには7世紀から14世紀まで続いた斎宮跡が残されている。

 「ようこそ日本遺産のまち 明和町へ」。
 そう、ここは「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」として日本遺産に認定されている。古代の670年頃から南北朝時代の1330年頃まで660年間続いた史実。斎宮跡は、伊勢神宮の神に仕えた斎王の宮殿と斎宮寮という役所のあったところ。斎王は天皇に代わって伊勢神宮に仕えるため、天皇の代替りごとに皇族女性の中から選ばれて都から伊勢に派遣されたという。

 斎宮駅の北側に広がる広大な斎宮跡には斎宮ロマンに触れられる施設などが点在する。現在も発掘調査が続く史跡跡には斎宮全体を再現した模型の屋外展示が出迎える。

 そこから15分ほど歩くと、斎宮歴史博物館。斎王、斎宮の歴史を知るにはここへの訪問は必須だ。

 平安時代前期の建物が3棟復元された「さいくう平安の社」は、発掘調査で発見された位置そのままに再現されている。

 最後は駅近くにある「いつきのみや歴史体験館」へ。平安時代の生活体験などができるほか、十二単などの衣装体験ができるのも魅力。

 斎宮駅から、ぐるっと歩いて見学もしながらの約2時間。斎宮ロマンに浸るとともに、日本の貴重な歴史を学ぶことができる、古を知る学びの旅だった。

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この記事を書いた人

愛知県豊橋市生まれ。
出版社、シンクタンク勤務を経て、現在は一般社団法人ほの国東三河観光ビューローのマーケティングディレクター。旅人総研代表。愛知大学地域政策学部非常勤講師(観光まちづくり論)。
東海地方を中心に、地域を盛り上げる観光事業や集客計画など、手がけてきたプロジェクトは数知れず。生まれ育った愛知県東三河に腰を据え、地元活性のために奔走する。また、旅人総研代表として、講演やフォトラベライター(旅するカメラマンライター)などの個人活動も実施。旅と写真とロックを愛する仕事人で、公私ともに、さすらいの旅人として各地を巡っている。

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